駅の雑踏。すれ違う道行く人々。
私も通勤の混雑の中、人混みを縫うように歩いていたのですが、そのときミゾオチあたりに違和感が。
何かを抜き取られたような感触。
しばらく歩いてから気が付きました。
愛用のネクタイピンがありません。
そんな偶然があるのか考えにくいのですが、どうもすれ違った瞬間、誰かの衣服にタイピンだけ引っかかっていってしまったようです。
そんな馬鹿なって感じですが、ミゾオチに残る感触と消えてしまった現実を受け止めるには、それしか考えられませんでした。
泣けます。超泣けすぎます。
なくなったタイピンは、お世話になった方からいただいた思い出の品。私のサラリーマン人生を共に生きてきた大切な相棒だったのですよ。
しかもタイピン自体もレアなシロモノ。
実は葛西臨海水族園がオープンした時に、オープン記念として関係者のみに配られたらしい特別製で、東京都のそういった施設で警備隊長を勤めていた方が、ずっとバイトしていた私の就職祝いにと譲ってくれたものだったのです。
バイト時代の楽しい思い出を蘇らせてくれる品だったのですが、まさかこんな風に消えてしまうとは。。。
隊長、すみません。
そりゃモノがなくなっても思い出が消える訳じゃないですが、やっぱり寂しいですなぁ。
楽しかったあの頃が「もう過ぎ去った過去なんだ」と、実感させられた気がしました。