日本野球は全力だったのか

 これが国を背負う重圧ってやつなんでしょうか。
 星野監督の采配は、とても弱腰に見えましたよ。
 まるで負けた時の言い訳が、頭をよぎったんじゃないかと思えるような感じ。
 「岩瀬と決めていた。岩瀬で打たれたら仕方ない」みたいな。
 予選の最終戦なんかも、せっかく「次に戦う相手を選べる」なんて凄いアドバンテージをもらったのに、韓国とキューバのどちらと戦うつもりなのか明確な意志を示せなかったじゃないですか。
 中途半端に戦って、中途半端に負けたような印象。
 まぁ、結果論ですが、もしキューバと戦うつもりだったのなら、タイブレークで不調の岩瀬を続投させるべきじゃなかったし、韓国と最初から戦うつもりだったら、投手の調整をしたあとは野手にでも投げさせてコールド負けすればよかったんだと思うんですよ。
 そこまでやったら「決勝トーナメントをしっかり見据えてるな」とか思えたんですが、そう言うのが見えなかったんですよねぇ。
 ただ「がむしゃらに勝ちに行った」と言う、言い訳のきく姿勢を見せたかっただけなんじゃないかと、私なんかは思ってしまいました。
 「全部勝ちに行った。全力で戦った。けど力及ばず負けたから仕方ない」
と言うのは、頭つかわないで済むから楽なんですよ。
 面子も立つから傷も浅いんですよ。
 けど監督がそれじゃ困るんですよねぇ。
 全力で戦うと言うことは、身体だけじゃなく頭も使わないとなりませんし、見た目が無様に見えても、それで失敗したら死ぬほど叩かれることがわかっていたとしても、あえてやらなきゃならないこともあったりすると思うんですよ。
 本気で勝つつもりだったら。
 責任を取る立場の人間がそこから逃げてしまったら、やっぱりチームは勝てないと思うんですよねぇ。
 まぁ、スポーツは何をやっても負けるときは負けるので、この結果も仕方ないんですが、イマイチすっきりしない負け方なもんで、腹の奥底にどろどろとしたものがたまって消化できないでいます。
 銅メダルを賭けた戦いでこそ、「これぞ日本野球の全力」と言うものを見せて、スッキリさせて欲しいものですな〜。