おばあちゃんのコロッケ

 荻窪で一時期お仕事してたことがあるのですが、ここはとてもよい街でした。
 何がよいって、美味しいパン屋がたくさんあったから。
 そして美味しいコロッケを売っているお店があったから。
 この時期のお昼は、常にサンドイッチ。
 美味しいパン屋さんを日替わりで巡り、買ってきたコロッケを挟んで食べてました。
 ちなみに中身のコロッケはいつも同じ。パンは変わるけど、コロッケは同じ。
 いくつかの店を食べ比べ、もっとも美味しいと思ったコロッケを毎日かってたのです。
 お肉屋さんのおばあちゃんが作ってくれてたやつだったのですが、ほくほくしたジャガイモの中にチーズがとろけていて、とても美味しかったんですよ。
 買いに行けば「いつもの」で通じちゃうくらい、毎日のように食べてましたからね。
 ほんと美味しかったですな〜。
 
 けどそのコロッケも、もう食べられないようです。
 
 本日の夜勤明けポタで荻窪に立ち寄ってみたのですが、おばあちゃんのお肉屋さんが、ぜんぜん違う店に変わってしまっていました。
 もうかなりのお年でしたから、店を畳まれてしまったんですなぁ。
 泣けます。
 これまでのポタでも、いつもシャッターが閉まっていたので予感はあったのですが、、、現実をつきつけられた気分です。
 そんなこんなで36.9km。チーズケーキ5.1個分。
 「畳まれる前に、もういちど食べておきたかった」と、いまさらながら後悔しきり。
 時間の流れが容赦ないことを改めて感じさせられるポタとなってしまいました。