大きな代償ながらも

 盛大に開催された第1回金の王者選手権。
 私は進行係ながらも選手としても出場。
 リルさんやあ〜猫さんとチームを組んで、セイレーン達の住まう城塞に、宝石をむしり取りに行きました。
 進行係兼選手。
 この微妙な立場のせいで悲劇がおころうとは、まったく思ってなかったのですが。
 選手の皆さんから質問され、レギュレーションの確認していた時のことです。
 座り込んで書類を読んでいた私に、いきなり人魚の皆さんが噛みついてきます。
 ふと見上げれば、すでにリルさんは死体に。
 あ〜猫さんも瀕死だったり。
 どうも私が書類に気を取られているすきに、3incしたとのこと。
 MTがリルさんのPETなチームなので、あ〜猫さんが人魚を眠らせている間に、リルさんを蘇生して戦線を立て直します。
 で、蘇生魔法の詠唱が完成したとたん、Mezに精を出していたあ〜猫さん撃沈。
 「こないで〜!」
と叫ぶ私ですが、同時に撃沈。
 あぁ、リルさんが蘇生魔法で、この地に復活した時は、人魚達に囲まれているのですね。
 合掌。
 こんな感じで裸でシャドウヘイブンに帰ることになった訳ですが、蘇生を後回しにしてキャンプ続行を選択。
 これが功を奏したのか、宝石を4つほどゲットに成功。さらになかなか高値で売れる装備も、けっこう拾うことができました。
 おかげでギリギリの勝負ながらも、なんとか優勝の栄誉に輝くことができたのでした。
 楽しかった選手権もこうして幕を閉じました。
 我々は参加者の皆さんの声援を受けつつ、またセイレーン達の住まう城塞に足を向けるのでした。
 死体の蘇生と、死体達との記念撮影をするために。


<了>