私はドワーフであることに誇りを持っております。
背の高い連中には私の姿を笑う無礼者もいますが、この背の低さもブレル様*1からの賜りモノ。
地下深くにおわすブレル様の寵愛を受けるには、あんなに地面から離れたところにあってはならんのです。
ブレル様からでは、あの細っこい二本足の、膝くらいまでしか見えないに違いありません。
小さいことは良いことなのです。
さてここはミストムーアの地下迷宮。
久しぶりに野良パーティーに混じって*2、秘密結社の依頼をこなしております。
固まっている敵を排除しつつ、順調に奥へ奥へと進む我々。
地面がデコボコしてて歩きにくいですが、気にせずプル&チャージです。
そしてまたもや敵の一団。
「タルカンさん、あそこの敵にラル*3をお願いします」
ほいほい、了解。お安いご用ですよ。
リーダーからの指示で、魔法を唱え始める私。
ですが、このデコボコが邪魔で、リーダーの言う敵がよく見えません。
敵が見えないことには、魔法の効果も何もないのですが*4、あれ? ありゃ? どこ?
うろうろしている私*5を見かねたのか、ダークエルフのお嬢さんが私の袖口を引っ張ります。
「ここの岩に乗れば、たぶん見えますよ」
ぬぬ、かたじけない。
言われた岩に飛び乗ってリーダーの目線と同じ高さになると、なるほど目標が確認できました。
あっさり見える敵の姿。そして通る魔法。*6
ぬぅ、時と場合によっては、背の高さも必要なようです・・・。
<了>
*1:ドワーフが信仰の対象とする「地下大好き!」な神様です。
*2:メアの皆様がもう冒険に出ていたので、LFGを出してみました。最近、知り合いのところに混ざれなさそうな時はタルカナで遊んでいたので、無茶苦茶ひさしぶりです。
*3:敵の反応範囲を狭め、近づいても気づかせないようにするための魔法です。私がラルの担当なんて、これまたえらい久しぶりです。
*4:私の使っているラル系の魔法は、WoTと言われる魔法なのですが、これは敵までの視線が通っていないと効果が届かない性質があります。
*5:何度も場所を変えて試してみたのですが、視線のチェックにはじかれ、いっこうに魔法がかかりません。「かかるまで待ってます」と言ってくれる皆さんなのですが、私はひとりであたふたしておりました。
*6:えぇ、ほんとあっさり。