そこは異世界。そこには死者の国の門番がいて、望めばノーラスで朽ち果てた自らの骸を呼び寄せてくれます。
そう、自らが望めば。
私はここに初めて訪れ、そして初めて自らの骸を呼び寄せました。
変わり果てた自分の死体。
私が望んで呼び寄せた最初の骸でした。
では何故この前、ここを訪れたガンパイさんは、私の骸との邂逅を果たしたのでしょうか・・・。
ノーラスの夏を彩る怪奇現象。
私はそら恐ろしくなって、その場を立ち去りました。
呼び寄せた死体を供養することもなく。
この死体が私を呼び寄せたのでしょうか?
この後、PoMへと冒険に出かけた私は、たびたび異世界へと迷い込みました。
APPした直後、世界から私は隔絶され、私をかばって敵の目の前に身を投げ出してくれたZanzaさんへと、ヒールが届きません。
再び世界に戻った時は、裸の姿。
はぢめさんのエバックも、異世界に捕らわれた私を運び去ることはできなかったようです。
さらに死体回収にいっても、すぐに異世界へと呼び戻されます。
世界に戻るたびに視界を埋める死体が増えていき、まさに呪いにかかったような悪夢の光景が広がっていったのでした。
けっきょくその日の冒険は、死体回収だけに終始してしまい、皆さんにはほんとに迷惑をかけてしまいました。
そしてPoKに帰った私は、迷惑をかけたパーティーの皆に声をかけるヒマすらなく、またも異世界へと呼び戻されるのでした。
隔絶される世界の壁を目の前に突き立てられた私は、そのまま考えるのやめ、眠りへと落ちました。
シャドウレストで横たわる死体のように、その場で崩れ落ちるように。
<了>