砂と霧の家

 たまたまつけたCATVでやってた映画。
 何気なく見始めたのですが、けっきょく最後まで観てしまいましたよ。
 ほんの些細なミスから主要な登場人物全員が、次々と不幸になっていくお話でした。
 もうね、ぜんぜん救いがないの。
 いやけどね、途中から美しい画面とストーリーと大佐*1とキャシー*2の演技に引き込まれてしまいましたから、とても面白い映画だったんですよ。
 けど救いがなさすぎなのですよ。
 みんな別に悪人でもないのに、普通に善良な一市民なのに*3、誤解とすれ違いと背負う過去と愛情とプライドが絡み合って、どんどん落ちていくのです。不幸せな方向にどんどんと。
 それがまたハリウッドアクションみたいに、すごい落ち方なら「おいおい」とツッコミをいれながら笑えるのですが、これがじんわりと少しず〜つ少しず〜つ決定的にダメになっていくのですよ。
 もう日曜日の昼間っからテンションさがりまくりですよ。
 いや、ほんと面白かったのですけどね。

砂と霧の家 特別版 [DVD]

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*1:主人公の元イラン軍大佐。亡命してアメリカへ。家族を思いつつ過去に縛られる親父さん。

*2:もうひとりの主人公。キーとなる「家」の元々の持ち主。

*3:ダメ警官は確かにダメすぎだし、あいつさえいなければここまでこじれなかったはずですが、それでもとんでもなく常軌を逸している訳ではなく、ヘタレっぷりも理解の範疇だと思います。けどやっぱりこいつが許せない。許せね〜〜〜ッッッ!