ハンタムでハンサムに

 「明日はサークルでハンタムをプレイ」
とつぶやいたところ、友人が「ハンサムをプレイ」に空目。
 ならば。
 普段はやったことないですが、二枚目キャラをやってみようじゃありませんか。
 てことで当日は、またまたツイッターでプレイ風景を垂れ流しながら頑張ってみました。
 本日はスローターサイクルを採用したので、格闘、鎖、幸運の3人プラス、槍と、火炎の私が加わった5人パーティー
 ツイートではカッコよく書くよう努力したのですが、実際のプレイは・・・。
 この5人組が、どうハンサムにプレイしたかを振り返ってみます。


最初の夜、モノビーストをビルの屋上に追い詰めた。逃げようとする敵にうまくまわりこみ、さらに追い詰める。悪いけど簡単に逃がすほど、まぬけなハンターじゃないんでね。
 
 ハンターズムーンでは遭遇フェーズから始まりますが、ツイートは追跡フェーズから始まっています。
 それは遭遇フェーズで、もっともインパクトのあったシーンがハンサムじゃなかったから。
 格闘のキャラは表向きアイドルなんですけど、ダイスの結果、その熱烈なファンから追い回されることに。
 しかもそのストーカー。ホテルの窓ガラスをぶち破って飛び込むとかアグレッシブすぎ。
 「イキナリこれではハンサムに書けない」
と、このシーンは無視することにしました。
 とは言っても、ハンサムじゃないのは私もだったり。
 実はこのビルの屋上に追いつめた追跡フェーズで、私がファンブルを出して、危うくシーンから退場するところだったんですよね。
 ほんとは「まぬけなハンター」だったんです。
 ありがとう、幸運のお守り。
 出だしから「ハンサム危うし」なシーンの連続で不安になりました。
 
モノビーストをかばうように、ふたりの幼い子供が立っていた。「この子を殺さないで!」 それは聞けない。そいつは危険すぎる。「そこをどくんだ!」 私は子供たちをおしのけ、魔術の炎を放った。「震えて燃えろ!」
 
 我々の戦略は、こんな感じ。
・鎖使いが捕縛でダメージを+2する。
・火炎使いの私が着火>くらましのコンボでダメージを+4する。
・幸運使いが運命反転でダメージダイス1個の出目を4以上確定にする。
・格闘家または槍使いが全力で殴る。
 私は仕込みの分、1サイクル遅くなってしまいますが、ダメージディーラー2人に追加ダメージの補助を集中し、効率よく部位ダメージを奪っていく計画です。
 と言う訳で私は火を付けないと始まらないのですが、それを邪魔するのがハンターキラーである幼い子供達。
 これが嫌な技の持ち主で、攻撃の邪魔をして命中判定の出目を削ってきやがるんですよ。
 キャラ作成の際、私は魔術師となったので「相手と接触して魔術の炎で敵を焼き尽くす」と言う、かっこよさげな設定にしたのですけど、子供に邪魔されてはカッコつきません。
 なんとか気合いで攻撃を成功させ、相手を炎で包み込みました。なかなか二枚目ですね。
 
魔術の炎に苦しむモノビースト「ブリュナーク」 いまこの時こそ勝負の時。格闘家が魂の一撃を叩き込む。私は彼女に己が炎を託した。私の命のかけらが、彼女の拳を炎の拳へと変える。
 
 コンボ条件が揃ったので、格闘家が2D6+7のダメージを与える究極奥義を発動。+7の固定値があるうえに、支援系の仕込みで最低でも10点*1が確定しているので、さすがのモノビーストも耐えられませんでしたな。
 予定通り部位ダメージを与え、ここまでは順調。しかし敵は、嫌な部位ダメージを他の部分に変更できるらしい。弱点を潰さないと厳しいのですが、潰しきるには感情が足らないんじゃないだろうか・・・。
 
槍使いが敵を貫くその刹那、子供たちがブリュナークをかばう。必殺のはずだった槍使いの切っ先に迷いが生まれ、ブリュナークの身体をわずかに反れた。
 
 弱気の虫が矛先を鈍らせたのか。
 もうひとりのダメージディーラーは、子供達の邪魔にあって攻撃失敗。あっという間に雲行きが怪しくなってきました。
 
ブリュナークから邪悪な炎が放たれた。結社の炎とは異なる炎が私の肉体を焼いていく。心までも焼きつくされるようだ。
 
 モノビーストも炎を使ってきやがるんですけど、全体攻撃のくせに痛い痛い。けど鎖使いが捕縛の状態を作った後はブロッカーに徹していたり、幸運使いや組織人キャラによるアイテム供給が潤沢だったりのおかげで、全体的には大して被害は受けていませんでした。炎上のバッドステータスで失われていく感情のポイントの方が、被害大でしたね。
 
格闘家と槍使いが反撃を叩き込む。苦悶のおたけびをあげるブリュナーク。戦況は有利に進んでいるが、仲間達も無傷ではない。私はブリュナークを一瞥すると、「この場は、お互いここまでとしましょう」と諭した。獣は無言でうなづき、闇夜に消えた。
 
 さて、嫌らしいのが相手の習性。
 こいつは「激情がたまると追加行動」だったので、感情を使って技を放つと、敵の攻撃が止まらない状態に。
 この時も相当な数の追加攻撃を喰らうところだったので、いくつかの部位を潰したところで撤退を決意。魔術師の激情昇華である「目標1体を撤退させる」で、モノビーストに撤退してもらいました。
 追加攻撃でボコボコにできるはずだったマスターは、ちょっと悔しそうでした。
 
「あの子供たちは騙されているんだ」 槍使いがうめくようにつぶやく。ブリュナークは子供たちを騙して手足のように使っているのだ。「許すわけにはいかないな」 各々の目的のみで獣を追ってきたハンター達。その思いが、初めてひとつになった。
 
 真夜中の追跡フェーズで、ハンターキラー達の情報をゲット。
 どうもモノビーストが子供にはいい顔を見せて騙している様子。子供達を傷つけるとやっかいなので、なんとか説得しないと。
 
真夜中の邂逅。我々は撤退した。今は決着をつける時ではない。
 
 真夜中の戦闘フェイズに突入も、みんなで撤退。主戦力であるダメージディーラーふたりだけ先攻で撤退し、支援系が取り残されるひどい状況でしたが、鎖使いがダメージを一手に引き受けてくれて事なきを得ました。
 しかし前のプレイでも真夜中は撤退。ここで戦うと肝心の決戦フェイズで感情が足りなくなりそうだったもんで。
 3回分の戦闘に耐えられるようなコストコトロールを、他のプレイヤー達はどうやってるんだろ?
 
ブリュナークが繁華街に現れた。周囲に奴のエサが溢れた場所での決戦とは。
 
 と言う訳で夜明けの追跡フェイズ。
 繁華街に現れて、通行人をもぐもぐしようとしていたモノビーストですが、我々はこれをなんとか阻止。決戦フェイズで強くなられてはたまりませんからね。
 
初弾は私の炎だった。そのはずだった。獣に触れた刹那、炎がほとばしる。しかし私の腕にしがみつく幼子を無視してまで、魔法を使うことはできなかった。
 
 ついに決戦。仕込みに走る私でしたが、子供達の妨害が成功。まったく困った子供達です。
 
獣は炎を放つ。仲間たちが炎に包まれた。炎に包まれながら、子供たちを説得する仲間たち。その姿に子供たちに戸惑いが生まれ始めていた。
 
 敵の反撃で炎上。私はなんとか回避に成功できたのですが、燃えると魔力である感情が削られるんで痛いんですよね。
 そんなヘタレたことを言っている私を尻目に、仲間達は子供への説得を試みてました。燃えながら。
 これに子供達も思うところがあったのか、少しずつ削られているみたい。
 
戸惑いの中、ブリュナークに視線を向けた子供たち。その瞳には、今まで隠されていた獣の姿が、その真の姿が映し出されていた。
 
 てことで見事、ハンターキラーを退散させることに成功。すばらしい!
 
声にならない叫びをあげ、逃げ出す子供たち。彼らを追おうとするブリュナークの前に、我らは立ちはだかった。
 
 ここは演出。決戦の時くらい、カッコよくキメないとね。
 
「燃えろ!」 子供たちさえいなければ、私の魔法を止める術などブリュナークにありはしない。獣は炎に包まれた。
 
 ハンターキラーがいなくなったところで、ようやく着火に成功。とにかく着火しないことには何もできないのが火炎使いなので、子供達がいなくなってくれて助かりました。
 
燃え盛る肉体から、邪悪な炎をまき散らせる獣。すべてが炎に包まれた。
 
 着火したはいいけど、またも全体攻撃をくらって全員で大炎上。
 回避したかったけど回避にも感情が必要なので、ここは諦めました。熱いな〜。痛いな〜。
 
続けざまに獣の結晶化した尾が、槍使いの身体を貫く。奴の攻撃は止まるところを知らない。獣はその全力をもって、我らを食らいつくそうとしていた。
 
 全体攻撃の次は個別攻撃。槍使いが、ついに部位ダメージを喰らう。けどまぁ、手足がもげるくらい、このゲームだと普通ですからね。
 
獣の牙が私を襲う。まだだ。まだ死ねない。
 
 他人事のように言ってたら、私が目標に。痛い痛い痛い。
 
格闘家が、最後の魂を獣にぶつける。仲間たちの祈りを乗せた一撃が、命を削った一撃が、獣を貫いた。
 
 ここで格闘家の全力奥義が炸裂。仕込みも完璧なので、キッチリと部位ダメージ。しかし弱点を潰せないので死ぬ気配なし。格闘家はもう奥義使えないから、かなり厳しくなってきました。
 
追い詰められた獣が、さらにおぞましい姿へと変貌をとげていく。これが・・・異形化か。
 
 しかし奥義が使えなくなってきたのは、モノビーストも一緒だったみたい。異形化を選択して必殺の抵抗を試みてきました。これやるとモノビースト固有の特技が使い放題だし、ダメージが4点も上がるし、殺され放題なんですよね〜。殺意満々だな〜。
 
「こ、これは」 異形化に驚愕する私であったが、胸を貫いた獣の牙には、驚く時間すら与えてもらえなかった。大量の血しぶきが、地面を赤く染める。意識は、最後の魔力でのみ、肉体につなぎとめられていた。
 
 そしてその痛い一撃が私に。あっさり部位ダメージ。しかも心臓を貫通。まだ初部位ダメージなので、死亡判定のダイスで1がでなければ大丈夫なんですけどね。結果2でヒヤヒヤしましたがセーフ。心臓なんか飾りですよ。
 
次々と肉体を削りとられていくハンター達。追い詰められていく中、格闘家が決意した。異形化。肉体が戦いのためだけに作り変えられていく。
 
 で、このとき大弱りだったのが、みんな感情あがりまくってたこと。そりゃ最後の決戦なんだから、いろいろ使いまくりましたからね。てことはモノビーストの追加行動が、とんでもないことになってる訳ですよ。この異形化したダメージが、止まるところを知らないイキオイで降り注ぐ訳ですね。
 
 あ、こりゃ負けたわ。
 
 と思ったんですが、格闘家は諦めていなかった。
 ハンター達も異形化できるんですよ。そして異形化したとたんに追加行動を得るんです。
 この順番をマスターに確認すると、先攻をとったキャラならばモノビーストの追加行動前に攻撃できるよ、と。
 迷わず格闘家、異形化を宣言。
 ぼこっとぶん殴って部位ダメージ。
 けど死なない。
 
さらに鎖使いまでも。幸運をもたらす清楚な乙女までも獣へと姿を変え、敵へ襲いかかった。そして私までも。
 
 こうなったら敵が死ぬまでやるしかないですよ。
 まず鎖使いが異形化。
 部位ダメージを与えるも、モノビーストは死亡判定に成功。
 マスターの出目がよいこともあるけど、弱点を潰せてないから死亡判定に失敗してくれないんですよね。
 さらに幸運使いも異形化。
 また部位ダメージ。けど死亡判定に失敗しない。
 残された先攻は私ひとり。
 ハンサムプレイのため、なんとか異形化は避けたかったんですが、気が付けば「ここで弱点潰さないと全滅」のところまで追いつめられてましたよ。
 泣ける。
 「さよならハンサム」とばかりに異形化。
  
おたけびあげて踊りかかった私の腕には、最後の魔力の炎がまとわれている。異形化してなお、魔術師としての最後の証。その証が、獣の弱点を貫いた。
 
 で、攻撃。私は実はまだ感情が残っていたので、自分にくらましを補助しつつぶん殴りに。
 見事成功。そして潰した部位が、なんと弱点!
 
その巨体が炎に包まれる。声にならない叫びをあげ、獣はついに崩れ落ちた。戦いは、終わった。
 
 弱点を潰されると、とたんに死亡判定が困難に。
 ここまでナイスな出目に救われてきたマスターも、ついに失敗。
 満身創痍。まさにギリギリのギリで、勝利をつかみ取ることができました。
 
夜が明けた。獣の夜が終わり、人のための朝が再び訪れた。ハンター達は傷ついた身体をひきずりながら、朝日の中に消えていく。私もまた、消えていく彼らに背を向けた。「また会うことになるだろう。次の満月の夜に」 そう思いながら。【了】
 
 そしてゲーム終了。
 やっぱりプレイヤーそのものはヘタレ発言とヘタレ出目のおかげで、かなりカッコ悪かったけど、勝利を掴む美味しいところは持って行かせてもらって、最後の最後でハンサムプレイが成功した感じでしたな。
 いや〜、楽しかった。
 炎使いもモノビーストもぐもぐして強くなったし、また戦いたいものですな。
 次の満月が待ち遠しいです。

*1:ハンター達は通常、無傷からでも12点もらうと手足がもげる。