アリーナに鎮座するノーラス史上最強の熊、Qumarm。
これを退治すべく伝説のオーガが挑む!*1
この黄金カードを見逃す訳にはいかないと、くっきーさんやフラさんといっしょにアリーナへ観戦へ。
喜び勇んでアリーナに雪崩れ込むと、その中央には熊が!
でけぇ!*2
その瞬間、悪寒が背筋を走りました。
だって熊の足下には、小さな熊が転がっているんですもの。
小さな茶色い熊が、うつろな目をして転がっているんですもの。
あれは、まぎれもなく、くっきーさん。
私より先に雪崩れ込んでいった、くっきーさんの死体に違いないのですから!
ほんの一瞬だったと思います。
けど、永遠のごとく長い時間だったような気もします。
熊と私。
目と目が合う瞬間。
私は怯えた小動物のように踵を返し、出口を目指しました。
そして己のすべての力を使って、走り出しました。*3
走りました。
走りました。
私の背中を、熊の爪が切り裂くまで。*4
アリーナに転がる死体がふたつ。
くっきーさんと私は、こうつぶやくより他のない、ノーラスの夏でした。
「くまこわい・・・」*5
<了>