サヨナラの放物線

なぜか牛まで野球観戦

 7回裏ノーアウト1、3塁。
 草野球規定での最終回の攻撃。
 得点は5対5。炎天下で繰り広げられる、一進一退の好ゲーム。
 7回表に逆転をくらった我がチームは、それでも7回裏の攻撃で1点を返し、同点に追いついていました。
 そして打席に立つは、本日3打数1安打の3番打者。
 私です。
 今季好調の打撃を買われての大抜擢。そして迎えたこの大チャンスに、チームメイトの期待は否が応でも高まります。
 あっという間にツーストライク。
 万事休すか。
 しかし次の瞬間、振り抜いたバットからは、きれいな放物線がセンター前へと描かれたのです。
 両手をあげて一塁を駆け抜ける私。
 打球を見送りながら、ゆっくりとホームに帰る三塁走者。
 誰もがボールの行方を見守り、その瞬間だけは時間の流れが遅くなったかのようでした。
 サヨナラゲーム。
 チームメイトの手荒い祝福と歓声。
 こんな試合があるから、なかなか野球をやめられないのですなぁ。^^