CHが届かない!*1
すでに戦闘の中心地は、私の唱える治癒魔法の範囲外に遷移していました。*2
MTである、あ〜さんは倒れました。*3
次のMTであるのりビソさんへとCCHを続行しなければならないのに、そのCHが届かないのです。
私の脚はメカドラゴンの放った咆哮に震え*4、思うように走ることもままなりません。
動かぬ脚を引きずりながら歩を進める私の目の前で、のりビソさんも倒れます。*5
そしてその瞬間、のりビソさんへのヒールを届かせていたC魔さんがドラゴンの怒りを買い、同時に瞬殺されました。
CCHラインはすでに崩壊。
この混乱した戦線の中では、MTのバトンタッチなどできようがありません。*6
龍の目の前に立つ勇者を見つけるたび、私の魔法はその詠唱を虚しく響かせるだけ。
治癒魔法により癒されるべき勇者達は、詠唱完成前に、鋼鉄の顎門に捉えられていきます。
そしてぱたりぱたりと、地に伏していくのでした。*7
私が何故まだ息をしているのか、不思議でなりません。
地面に倒れるように座り込んだ私の周囲には、何人もの仲間が倒れていました。
しかし猛威をふるった鋼のドラゴンもまた、同じように大地にその巨体を委ね、歯車のひとつもきしませることない、ただの鉄塊と成り果てていたのでした。
多大なる犠牲を払いました。
しかし我々は、この鉄塊からこの地に住まう要人を守ることに成功しました。
諦めることなく戦った、最後まで仲間を信じて戦った信頼の絆こそが、ギリギリの勝利を呼び込んだのでした。*8
勝利を祝う仲間達。
絆を確かめ合った戦友達は再会を誓いつつ、鉄と機械油の世界を後にするのでありました。
<了>
*1:PoIの護衛クエストでメカドラゴンと対戦。私は4人のCLRによるCCHラインのひとりでした。
*2:戦闘が始まってすぐに戦闘の中心地が最初に予定していたところから大きく動いてしまい、CHの範囲外になってしまいました。なんか護衛されるNPCであるノームの親父が、メカドラゴンをサモンしてたりしたそうです。
*3:で、CHが届かずにMTであるあ〜さんを見殺しにしてしまいました。><
*4:広範囲にスネアの魔法を使う敵でした。早くヒールが届く範囲に移動したいのに、その移動速度が馬鹿みたいに遅いのです。もう、焦る焦る。
*5:私がようやくタゲってヒールしようとした瞬間、HPがゼロになりました。TT
*6:ここまで強いと思わなかったので、第2MTまでしか決めてませんでした。
*7:もうメレーの人をタゲるたびに、バタバタと倒れていくので泣きそうでした。