伸び続ける曖昧時間

朝6時に冷蔵庫のアラームで叩き起こされた私。
それ以前にも父が深夜に起きるたび、冷蔵庫のアラームが長いこと鳴りっぱなしに。
おかげで私の睡眠環境はボロボロです。

私がボロボロということは、たぶん父もボロボロ。
そのせいか本日もかなり曖昧な感じでした。

近所を消防車が通ったのですが*1
「火事を見てくる」
と言って、すでに姿も見えずサイレンも聞こえない火事現場を探して、ふらふら出歩いてしまう父。
慌てて追いかけて連れ戻しましたが、その手には無造作に丸めた封筒が。

たぶん父のへそくりでしょうね。

お金を持っていると安心するらしいですが、あんな適当な持ち方をして逆に不安にならないんでしょうか。*2
きっとそのうち落としたりして失くして、私が盗んだことにされるんでしょうなぁ。

戻ってきた後も、
「電源は真ん中のボタンだよな」
スマホを見せてくる父。
「いや、右側の一番下だよ」
と教えて押してもらうも
「やっぱり電源が入らないな」
とか言ってる父は、ずっとスマホの裏面を見ています。
液晶画面と裏面のプラスチックの区別がつかないって、どういうことなんでしょうか。*3

電話のかけ方も、ひとりめの時はかけられたのに、ふたりめの時はかけかたがわからなくなってるし、どこまで手伝えばいいのか対応に困りますなぁ。

失くした入れ歯も、いまだ
「今もちゃんとはめてると思うんだけど、みんな無いって言うだよな」
とか言ってるし。*4

以前から朝方は曖昧な頻度が高い父でしたが、最近はこの時間がどんどん伸びてきているので大弱り。
当初は「なるべく我が家でがんばってもらって、最後の数年を老人ホームで」という計画でしたが、介護生活わずか1年で厳しい現実を見せつけられております。*5

*1:近所と言っても見える距離ではなく、サイレンが聞こえるレベル。

*2:タバコと一緒に丸めた封筒を持ってましたが、父は手の操作が覚束なくなってるので、持ってるものをなんでもかんでもすぐぶちまけちゃうんですよね。

*3:目は見えているはずなんですが、脳内に見えてる光景の情報が届いてないんですかね。

*4:失くした入れ歯は下あご用のものなのですが、下手に前歯だけは残っているので、奥歯がないことを認識できないみたいです。

*5:1年半くらい前のパーキンソン病が発覚したあたりまではひとりで何でもできていたので「これなら私がサポートすれば何年も家で過ごすことができるんじゃないか」と思ったんですけどねぇ。ここまで急速に認知機能が衰えるとは予想できませんでした。