「今日の検温はちゃんとやったの?」
と尋ねた私に、
「ちゃんとやった」
と言い切った父の検温結果は、前日の夜10時にはすでに書き込まれていました。
「前日に計ったって意味ないでしょ?」
と言っても
「そうなの?」
くらいな感じ。
さらにお薬の朝セット3種も何ひとつ飲まれておらず。
これらも飲むよう父に言う際も、どうしてもネガティブな感情が声に乗ってしまいます。
やっぱり病気になる前の父を知っていると「なんで?」と言う気になってしまうので。
けどほんとだったら、そんな感じで言ってはいけなかったんでしょうね。
今日はリハビリのお迎えに合わせた目覚ましを、ちゃんと自分で止められた父。
できなかったことを責めるように言う前に、そこをちゃんとほめてあげるべきだったんでしょう。
父を取り巻くプロの方々はみんなそんな感じですもん。
ケアマネさんも、お医者さんも、リハビリ施設の方も、訪問看護の方も。
皆さん一様に子供をあやすような口調。
ネガティブなことは絶対に言わず、できることをポジティブにとらえる感じ。
私も趣味の分野でお子さんを指導することがあるのですが、そういう時には「褒めて伸ばす」じゃないですけど、できないことを叱ることなどせず、ポジティブな声かけでモチベーションを喚起する方向でやっています。
父に対しても、そういった感じでやるのが正解なんでしょうね。
プロの方々の態度を見るに。
なかなか実の父を子供のように扱うのは心情的に難しいですが、人は老いると子供に帰るって話ですし、子育てのつもりでがんばりますかね。
子育てしたことないけど。